愛犬の個性と気持ちを知ろう

◆犬によって性格や行動は異なる

犬と生活をしている方ならお気付きかもしれませんが、犬には犬としての習性だけでなく、犬種による特徴やその犬の個性を持っています。犬としてまた犬種として1くくりにするのではなく、それぞれの犬が持つ独自の性格や行動パターンというのを理解してあげなければなりません。

◆愛犬のことをより理解してあげることがしつけ成功の秘訣

しつけというのは、人間が犬に一方的に教え込むようでは失敗してしまいます。愛犬のことをどれだけ理解出来ているかが、しつけの成功に大きく影響してくるのです。どういった性格をしているか、どういった癖や行動パターンを持っているかをまずは理解してあげ、それを理解したうえでしつけを行うことで、犬もストレスを感じることなくスムーズにしつけを進めることが出来るのです。

飼い主として愛犬のことをきちんと理解してあげる、それはしつけの基本中の基本なのです。

◆犬の個性が出る要因

人間と同じように犬もそれぞれの個性を持っています。その個性を作り出す要因はさまざまです。しつけ素人の方でも特に分かりやすいのが、生まれた環境や性別、犬種による個性の出方です。

生まれた環境で言いますと、生後8週間より前に親や兄弟から引き離された場合、社会性に欠ける子に育ちやすく、問題行動が出やすいと言われています。

性別ごとの特徴としては、男の子の方は縄張り意識が強く、女の子は甘えん坊になることが多いです。

犬種に関しては、その犬種が誕生したルーツによって特徴が異なります。狩猟を主に行っていた犬種だと、モノを追いかける習性が強く出たりしますし、好奇心旺盛な犬種はよく吠えるといった特徴があったりもします。

<愛犬をどれだけ理解しているかチェックしよう>

愛犬家の皆さんは、愛犬のことをどれくらい理解されていますか?ここで、みなさんがどれくらい愛犬のことを理解しているか、セルフチェックをしてみたいと思います。

1. 行動パターンや癖が言える
バイクに過敏に反応をする。寂しいときにおもちゃで1人遊びをする。こういったその子独自の行動パターンや癖を理解出来ていると、しつけの際に大いに役立つのです。

2. 好きなモノが分かる
おもちゃの中でも好きなものは何か、またおやつで何を与えたときが1番喜ぶか、愛犬の好きなものが理解出来ていると、その子を楽しませることが出来る飼い主と言えますので、しつけをスムーズに進めることが出来ます。

3. 嫌いなモノが分かる
逆に嫌いなモノが何か分かるのも大切なことです。大きな音に怯える。小さな子供が近づくとしっぽを下げる。このような愛犬の変化を理解してあげることも、しつけの結果に大きく影響をします。

4. 身体で分かるサインを知る
退屈なときはあくびをする、苦手なものがあると低い姿勢を取る、このように目で見て分かる身体の変化に気付けると、犬とのコミュニケーション力を上げることが出来ます。

5. 健康状態のチェック
犬は体調が悪いことを言葉で人間に伝えることが出来ません。ですので、飼い主が意識をして健康状態を確認してあげることは非常に大切なことになります。毛並みや肌の状態といった小さなことも、変化に気付くことが出来るかで愛犬の健康に大きく関わってきます。素人だけでは病気に気付くことが出来ない場合もありますので、定期的に病院で健康診断を受けることも大切です。

皆さんは、5つのチェック内容が出来ていましたか?ここで新ためて愛犬への理解度を知ることが出来たでしょう。

犬は身体全体で気持ちが表現出来る生き物

人間と犬は、言葉を介してコミュニケーションを取ることが出来ません。しかし、犬はしぐさや行動で気持ちを表に出してくれています。愛犬のしぐさや行動から気持ちを読み取ることが出来れば、言葉がなくても人間と犬はコミュニケーションを取ることが出来るのです。

◆愛犬の気持ちは身体の動きで読み取る

「言葉を喋ってくれないから何を思っているか分からない?」そう思っている飼い主の方は多くいらっしゃると思いますが、犬はしぐさや行動で気持ちを表に出してくれているのです。それに人間が気付くことが出来ていないだけなのです。愛犬のしぐさや行動で気持ちを理解することが出来れば、トラブルも少なくなるでしょうし、より信頼関係も強くなるでしょう。

◆しぐさや行動による犬の気持ちを知ろう

犬の気持ちは言葉として理解をすることは出来ませんが、しぐさや行動によって理解をすることは出来ます。最も分かりやすいのは「しっぽ」ですよね。ここでは、しっぽをはじめとした犬のしぐさや行動から、どういった気持ちなのかを皆さんに知って頂きたいと思います。

<しっぽから気持ちを読み取る>


安心している
しっぽに力が入っておらず、足に付かない程度に下がっている。

嫌な気持ち
低い姿勢を取り、しっぽを足よりさらに身体側に入れ込んでいる。

攻撃的になっている
前傾姿勢でしっぽを高く上げている。

<耳や口元から気持ちを読み取る>


リラックスしている
耳は自然に立った状態で、力を入れずに口は閉じている

興味がある
耳が前気味に動き、口元は緩くなっている

攻撃的になっている
耳をピンと立てており、口は歯や歯茎を見せている

<身体全体の動きから気持ちを読み取る>


緊張している
低い姿勢を取り、しっぽは下がった状態になっている
呼吸は荒く「ハァハァ」という息づかいが聞こえる

構って欲しい
しっぽを振りながら身体をくねらせる
身体をスリスリとこすりつけてくる
前足で人間の身体を引っ掻くようなしぐさをする

カーミング・シグナルとは?

カーミング・シグナルをご存知ですか?カーミング・シグナルとは、犬に生まれつき備わった非音声的言語のことです。「Calming」は落ち着かせる、「Signal」は信号という意味ですので、カーミング・シグナルは「自分や相手を落ち着かせるための合図」ということになります。

カーミング・シグナルが出るときは、緊張や不安を感じているときですので、愛犬へストレスを与えないような心配りをしてあげなければいけません。

◆カーミング・シグナルが分かれば、愛犬とより良い関係を築ける

カーミング・シグナルは、元は犬同士が争いを避けるためにお互いの気持ちを静める手段として行ってきたものだと言われています。それが、現在では人間との生活の中でも行われ続けているのです。普段とは違う場面に遭遇をしたり、苦手なモノを目にすると、犬はカーミング・シグナルを出すことが多いです。そんなとき、人間が愛犬の示すカーミング・シグナルに気付き、愛犬がストレスをこれ以上感じないように対応をしてあげる必要があるのです。

カーミング・シグナルというものを知らなかったという方は、愛犬の動きをよく観察してみて下さい。さまざまな場面で以外とカーミング・シグナルは出ているものです。

以下に、よく見られるカーミング・シグナルをご紹介しておきます。みなさんの愛犬の行動を思い出して、カーミング・シグナルが出てないかチェックをしてみて下さい。

<不安を感じているときのカーミング・シグナル>


身震いをする
自分や相手の気持ちを落ち着かせたいときに取るカーミング・シグナルです。

ニオイを嗅ぐ
ニオイがするようなものがないのにクンクンとニオイを嗅ぐ場合、不安を感じている場合があります。

鼻を舐める
緊張を和らげたいときに取るカーミング・シグナルです。

足で首を掻く
必要以上に身体を掻く場合、ストレスから解放されたいというサインの可能性があります。

あくびをする
緊張や不安を感じており、気持ちを落ち着かせようとしているのです。

間に入る
人間や犬の間に割って入ろうとする行為は、仲介役となって双方を落ち着かせたいという気持ちの表れなのです。

<対立を避けたいときのカーミング・シグナル>


ゆっくりと動く
相手を刺激しないようにするために、行動をゆっくり取ると言われています。

のびをする
相手に対して敵意を持っていないという気持ちの表れです。

体を背ける
自分は攻撃をしないという意思表示をし、敵意を持っていないという気持ちを相手に伝えています。

カーブを描いて動く
犬間では当たり前の挨拶のサインです。仲良くしようという意思表示でもあります。